3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:09:03.85 ID:UuoigmxT0
メリー「夢路、いままでありがとう、じゃあ、またいつか会う時まで!」
エルクレスを倒した日から何日かたった日の夜、夢路の夢のなかで、
メリーはもとの世界に帰っていった。久しぶりに食べたドーナツはおいしかった。
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 05:34:36.21 ID:Zoz/sLGW0
一富士二鷹三茄子 4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:09:48.44 ID:UuoigmxT0
由衣の家
エンギ「これで君は私の器ではなくなった。いままでありがとう、由衣」
由衣「でも本当にいいの?藤原さんに自分の想いを伝えなくて」
エンギ「ああ、彼は現の人間、所詮はかなわない恋だったんだ」
由衣「…うんわかったよ…エンギ…おやすみ…エンギと過ごした時間楽しかったよ」
エンギ「私もだ由衣…いままでありがとう」
そして由衣は目をつぶり深い眠りについた。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:11:42.41 ID:UuoigmxT0
―翌朝
由衣「…エンギおはよう…ってそうか…もう行っちゃったんだ…
(エンギ…むこうでも元気で暮らしていけてるよね?)」
エンギ「……zzz。」
由衣「…さてそろそろ起きy…え!?
ちょちょちょちょっとまって、なんでエンギがこっちにいるの!?」
エンギ「zzz…ん!? なぜ由衣が!?」
由衣「何がおこったの?」
エンギ「ここは…現の世界!?」
由衣「え!? なんで体までこっちにいるの!?」
エンギ「私にも全くわからん。一体なにがあったんだ。」
由衣「エンギがこっちにいるのは嬉しいけど…何か大変なことがおこってるのかもしれない」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:13:03.23 ID:UuoigmxT0
エンギ「……」
由衣「……」
「おーい由衣、朝ごはんできだぞー!」
由衣「わかったー!」
由衣「…うちにエンギを住ましてもらえるかな…無理だ…うち他人に厳しいし…」
今日は土曜日、学校は休みなので、とりあえず夢路たちのところへ向かった。
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:16:00.86 ID:UuoigmxT0
―勇魚の家
夢路「なるほど…事情はわかったけど、メリーは帰れたのにどうしてだ?」
エンギ「さあ…私にもさっぱりだ」
勇魚父「どうしたんだ?また行くあての無い友達か?」
夢路「まあ…そんなところ…かな」
勇魚父「仕方ない…しばらくここにてもいいぜ?事情があるんだろ?」
エンギ「申し訳ない…ありがとうございます。」
勇魚父「じゃあ、勇魚は最近絵に夢中だし、夢路の知り合いなら、夢路と同じ部屋でいいか?」
夢路「俺は別にいいぜ」
エンギ「え…私も別に構いませんよ……///」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:17:47.14 ID:UuoigmxT0
勇魚父「じゃあ決定だな」
勇魚「ただいまーってあれ?夢路のお友達?」
夢路「ああ、まあな!…」
勇魚「橘勇魚ですよろしくね」
エンギ「エンギ・スリーピースです。よろしくおねがいします」
勇魚「敬語じゃなくていいよ、ていうかもしかして外人さん?」
エンギ「ああ、まあそんなところだな」
こうして、エンギは夢路と一緒に勇魚の家で住むことになった。
ちなみに昼間はここの店員として働くらしい。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:19:15.60 ID:UuoigmxT0
―その日の夜
夢路「まずどうして夢へ帰れなかったのかと、何で体までこっちへ来たかだな」
エンギ「ああ…夢喰いは無事に帰れたようなのにな」
夢路「やっぱ器とかの関係か?」
エンギ「いや、由衣との夢魔と器としての関係はもうない」
夢路「だったらどうして…まあいいか、明日は日曜日だし今日は寝るか」
エンギ「ああ、とりあえずそうしよう」
夢路「おやすみ、エンギ」
エンギ「おやすみ、夢路殿」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:25:52.18 ID:UuoigmxT0
―翌朝
エンギ「朝か…夢路殿はまだ寝てるか…起こすべきだな……///」
エンギ「起きろ夢路殿、もう朝だぞ///」
夢路「お…おはよう、エンギ」
エンギ「とりあえず今日は二人で公園にでもいって話し合わないか?(これならさりげなく夢路殿と)///」
夢路「ああ、そうするか」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:27:54.80 ID:UuoigmxT0
―朝食後
夢路「そういうばこっちでその服は目立つな」
エンギ「ああ、いわれて見ればそうだな…」
夢路「エンギの身長だと、勇魚の服よりも俺の服のほうがサイズがあいそうだな」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:29:33.12 ID:UuoigmxT0
―10分後
エンギ「すこしキツいきもするが、まあ大きさはけっこうあってるな」
夢路「おお…すげぇ(胸が大きいから俺のTシャツがピッチピチじゃねーか…
まあ俺が細いってのもあるんだが)」
エンギ「?」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:33:46.67 ID:UuoigmxT0
―公園
エンギ「まず何で私が体ごとこっちへ来たかだが…」
夢路「まあそれがわかれば話は早いんだけどな」
エンギ「夢喰いはどういう風に帰っていったんだ?」
夢路「どういう風にって、俺の夢の中で満足そうに帰って行ったよ」
夢路「最後までドーナツ大好きだったなあいつは。
帰った日の夜、まあ寝る前も勇魚の買ってきたドーナツ食いまくってたしな」
エンギ「そうか。夢喰いらしいな」
夢路「まあ今はエンギをどうするかだよ、ここで考えててもしかたないし、買い物でもいこうぜ」
エンギ「あ、ああわかった」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:37:48.91 ID:UuoigmxT0
―デパート
エンギ「ずいぶん着る物が多いんだな」
夢路「ああ、エンギは結構どんなものでも似合うんじゃないか?」
エンギ「そんな…私なんか///」
夢路「いやいや、エンギはスタイルもいいし綺麗だし
お世辞じゃなくどんなものでも似合うと思うぜ?試着してみるか?」
エンギ「試着?」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:44:44.34 ID:UuoigmxT0
―10分後
エンギ「どうだ…夢路殿…///」
夢路「おお、俺はすげーいいと思うぜ、かなりかわいいよ」
エンギ「かわっ///」
夢路「それじゃこれ買うか」
エンギ「え?だって悪いんじゃないのか、私の服なのに」
夢路「いやいやだって俺の服だけじゃ厳しいだろ(胸が気になってしかたないし)」
エンギ「ああ、すまないな」
夢路「いいっていいって」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 01:48:41.63 ID:UuoigmxT0
―夕方
夢路「今日は楽しかったよ」
エンギ「ああ、私もだ」
夢路「次の土日もどっかいくか!」
―夢路の部屋
勇魚「エンギちゃんお風呂開いたよー」
エンギ「おお、すまないな」
エンギ「じゃあ私は風呂にはいってくる」
夢路「おお」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 02:01:20.99 ID:UuoigmxT0
夢路「……」
プルルルルルル
夢路「ん、(光凪さんからだ)」
夢路「はい、もしもし」
由衣「あ、こんばんは。エンギどうしてます?」
夢路「ああ、とくになんともないですよ」
由衣「そうですか、安心しました。じゃあまた今度皆でどっか遊びに行きましょう」
夢路「そうだな、じゃあ次の土曜日にでもいくか?」
由衣「お、いいですね、じゃあまた今度」
夢路「おお、じゃあな」
夢路「…ま、ゆっくり考えるか」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 02:15:08.65 ID:UuoigmxT0
―夕食後
夢路「時間はあるんだしゆっくり考えよう」
エンギ「ああ」
夢路「じゃあおやすみ」
エンギ「ああ、おやすみ、夢路殿」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 02:34:28.16 ID:UuoigmxT0
―翌日
霧嶋「今日も暑いねー」
夢路「あれか、CO2がなんとかで温暖化とか言うやつか」
秋柳「温暖化、止まる気配は、未だ無い。秋柳貴照」
勇魚「しばらくの間は暑いみたいだねー」
キンコンカンコーン
先生「オイ授業はじめンぞォ」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 02:54:35.74 ID:UuoigmxT0
―授業中
夢路「(いつまでエンギと一緒にいれるんだろうか)」
夢路「(できればずっと一緒にいたい。でもきっとあいつは帰れなければ行かない)」
夢路「(まあそれはこの先考えればいいか)」
夢路「……」
放課後
勇魚「夢路、今日ずーとぼーとしてたでしょ」
夢路「え、ああ昨日ちょっと眠れなくてな」
勇魚「夜はちゃんと寝なきゃだめだよ?」
夢路「大丈夫だよ、わかってる」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 03:15:11.93 ID:UuoigmxT0
―夜 勇魚の家
夢路「エンギ、こんどの土曜光凪さんたちと一緒にどっかいかね?(そういや昨日言い忘れてた)」
エンギ「ああ、かまわないぞ」
夢路「どっか行きたいところある?」
エンギ「そうだな…遊園地というところに行ってみたい」
夢路「おっいいなそれ。光凪さんにそれでいいかきいてみるよ」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 03:41:09.58 ID:UuoigmxT0
―翌日 学校の放課後
霧嶋「おーい藤原くん! 土曜日みんなでカラオケ行かない?」
夢路「いや、土曜日は友達と遊びにいく約束があるんだ」
霧嶋「そっか、ざんねんだなぁ」
夢路「ああ、その次にいくときは絶対にいくよ」
夢路「(土曜は遊園地か、光凪さんも乗り気だったし楽しみだな)」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 04:14:05.39 ID:UuoigmxT0
霧嶋「そうか。まあいいや、じゃあなー」
夢路「おお、じゃあなー霧島」
夢路「さてと…帰るか(土曜日楽しみだなー)」
エンギ「今のが学校の友達か」
夢路「おお、エンギ!?迎えにきてくれたのか」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 05:31:49.86 ID:UuoigmxT0
―帰り道
エンギ「夢路殿は由衣とは同じ学年なのか?」
夢路「いや、一つ上だよ」
エンギ「そうか…学校は楽しいか?」
夢路「んー、まあめんどくさいけど楽しいっていえば楽しいな」
エンギ「そうか、それはいいことだな」
夢路「こうして、長々とエンギと雑談するのはエンギがエンギとしてこっちにきてからが始めてだな」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 06:11:08.61 ID:UuoigmxT0
エンギ「ああ、そうだな」
夢路「おれはこうしてエンギと一緒に帰ってる今も結構楽しいと思うぜ?
(あれっ俺なんでわざわざこんなこと言うんだ?)」
エンギ「そうか。私もだ…///」
夢路「…(そうか俺、エンギのこと好きなんだ)」
エンギ「…(本当に楽しい、この時間が永遠に続けばいいくらいに)」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 06:39:12.74 ID:UuoigmxT0
―夜 勇魚の家
勇魚父「なあ、一つ聞いていいか?」
エンギ「ああ、構いませんが」
勇魚父「あいつのこと、好きなんだろ?」
エンギ「なっ///」
勇魚父「だったら明日からも迎えにいってやれよ。あいつもきっと喜ぶぜ?」
エンギ「わかりました。ありがとうございます…///」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 06:40:57.13 ID:UuoigmxT0
―夢路の部屋
エンギ「明日からの学校の弁当は私がつくっていくよ」
夢路「マジでか?それはありがたいぜ」
エンギ「ああ、任せておけ」
夢路「おお(エンギの作った弁当か、楽しみだな)」
夢路「さて、あしたも学校だし、そろそろ寝るか」
エンギ「ああ、おやすみ夢路殿」
夢路「ああ、おやすみエンギ」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 06:42:28.44 ID:UuoigmxT0
―翌日 学校
霧嶋「おーい藤原ぁ、昨日の迎えにきてくれてた女の子は彼女かな?」
夢路「そんなんじゃねーよ…///わけあって勇魚の家に住んでるんだよ」
霧嶋「その割には仲よさそーじゃん?」
夢路「いいんだよ、ほらもうすぐ授業はじまんぞ」
霧嶋「そんなことで話がそらせると思ってるのかな?」
キーンコンカンコン
先生「はーい授業はじめますよー」
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:02:31.85 ID:UuoigmxT0
―昼休み
クラスメイトA「あれー藤原君、そのお弁当は例の女の子が作ってくれたものかなー」
夢路「だったらなんだよ…///」
霧嶋「お暑いですねー」
夢路「だからそんなんじゃねーって///」
クラスメイトB「リア充爆発しろ」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:04:16.73 ID:UuoigmxT0
―放課後 校門前
夢路「おお、エンギまたきてくれたのか」
エンギ「ああ、これも楽しみの一つになったものでな」
夢路「そっか、俺もエンギと帰るの楽しいよ」
エンギ「まあいい。では帰るとするか」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:06:51.35 ID:UuoigmxT0
ー夜 夢路の部屋
プルルルルルル
夢路「お、光凪さんからか」
由衣『こんばんは、エンギと仲良くやっているようでよかったです。
今日一緒に帰ってってエンギに聞きました』
夢路「あ、まあ」
由衣『で、ちょっとエンギに変わってもらえますか?』
夢路「おお、わかった。エンギ、変わってくれだって」
エンギ「どうした、由衣」
由衣『土曜の遊園地だけど、藤原さんと二人きりでいってきなよ』
エンギ「え…///」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:10:48.78 ID:UuoigmxT0
由衣『好きなんでしょ?藤原さんのこと』
エンギ「ああ…///でもいいのか?」
由衣『わたしは構わないよ、それよりも藤原さんと楽しんできなよ』
由衣『好きな人と二人きり遊園地にいけるチャンスなんだよ?』
エンギ「ああ、わかった」
由衣『藤原さんには用事で行けなくなって言っておくよ、ってことで変わってもらえるかな』
エンギ「ああ、わかった。悪いな由衣…じゃあ変わる」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:13:26.40 ID:UuoigmxT0
夢路「はい、かわったよ」
由衣『あの、土曜日行けなくなっちゃったんで、エンギと二人で行ってきてください』
夢路「だったら、遊園地はまたこんどってことでも」
由衣『いいんですよ。
とりあえず土曜はエンギと二人きりで思いっきり遊んできてください、では』
夢路「あ、っちょっと…切られた」
夢路「遊園地二人でいってきてくれだってけどいいか?」
エンギ「ああ、私はかまわないぞ(由衣、ありがとう)」
夢路「なら別にいいか、今日はもう寝るか」
エンギ「ああ、そうだな。おやすみ夢路殿」
夢路「ああ、おやすみエンギ」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:24:45.79 ID:UuoigmxT0
―土曜 遊園地
エンギ「これが遊園地か、初めてきた」
夢路「どこか行ってみたいとこはあるか?」
エンギ「よくわからんが、あれなんか楽しそうだな」
夢路「ジェットコースターか…まあ行ってみるか(最悪だ。でも怖がってると思われるわけには…)」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:25:34.58 ID:UuoigmxT0
―ジェットコースター前
エンギ「次は私たちの番だな、それにしてもすごい悲鳴だな。そんな声ものなのか?」
夢路「いや…怖い人には…こわいんじゃね? 俺は怖くないけど…」
夢路「よし…いくか」
エンギ「そうだな(私には怖がっているようにしか見えんが)」
係員「ではこちらへどうぞー」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:26:51.97 ID:UuoigmxT0
―10分後
夢路「なんだ…ぜんぜん怖くなかったな」(涙目)
エンギ「あ、ああ…そうだな(無理しないでいいのに)」
エンギ「夢路殿はどこか生きたい場所はないのか?」
夢路「おお…じゃあお化け屋敷でもいくか(これなら全然平気なんだよな)」
エンギ「ああ、あれのことか」
―お化け屋敷前
エンギ「ここもずいぶん盛り上がってるな(遊園地はこんなのばかりなのか)」
夢路「じゃあ行ってみるか」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:31:31.15 ID:UuoigmxT0
―お化け屋敷の中
お化け「うおあああぁぁぁぁぁ」
エンギ「うわっ!(マズいこれは想像以上に怖い)」
夢路「どうした? もしかして怖いのか?」ニヤニヤ
エンギ「そんなこと無いだろうが!(これはマズい)」ガクガクブルブル
夢路「次は廊下だな」
ギュ
夢路「手をつなぐほど怖いなら言えばいいのに」
エンギ「少し黙っていろ!」
夢路「はいはいわかったわかった(まさかエンギがお化け屋敷で怖がるとはな)」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:34:22.45 ID:UuoigmxT0
―お化け屋敷終了
エンギ「……」
夢路「おーい大丈夫かー?」
エンギ「……」
エンギ「次はどこへいく?」
夢路「とりあえず昼にしようぜ」
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:37:00.78 ID:UuoigmxT0
―昼
夢路「午後はもうちょっとまともなところに行こう
エンギ「ああ、同感だ…」
夢路「次はどこに行きたい?」
エンギ「そうだな…観覧車というものに乗ってみたい」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:57:58.46 ID:UuoigmxT0
―観覧車
エンギ「ずいぶん高くまで上るんだな」
夢路「ああ、人も車も小さく見えるな」
エンギ「いい眺めだな」
夢路「ああ」
エンギ「遊園地というのは楽しいところだな」
夢路「そうだな」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 07:58:44.92 ID:UuoigmxT0
―観覧車終了
エンギ「今日は楽しかった」
夢路「ああ、俺もだ」
夢路「そろそろ帰るか」
エンギ「そうだな」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:00:01.00 ID:UuoigmxT0
夜 勇魚の家
夢路・エンギ「ただいまー(今日は楽しかったなー)」
勇魚父「夢路よ、帰ってきて早々聞くが、明日皆で海でも行く気はねーか、友達も誘ってよ」
夢路「おお、いいっすねそれ」
勇魚「エンギちゃん水着もってる?」
エンギ「いや、持ってないな」
勇魚「じゃあ私の貸すよ!(胸の大きい人用なのに買っちゃったやつがあるし)」
エンギ「ありがとう」
ちょうどいいし光凪さんも誘ってみるか」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:01:24.65 ID:UuoigmxT0
プルルルル
夢路「あ、光凪さん。急な話なんだけど明日海行くって話になったんだけどこない?」
由衣『いいですね! エンギも一緒ですか?』
夢路「うん。あとはこっちの学校の仲間を何人か」
由衣『わかりました』
夢路「じゃあまた」
由衣『OKです。じゃあまた』
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:07:57.09 ID:UuoigmxT0
―翌日 海
勇魚父「集合は5時、では各自遊んでこい!」
皆「ワーイアハハウフフフヒヒ」
エンギ「…」
夢路「どうしたエンギ?」
エンギ「いや、海っていうのに始めてきたもので…」
夢路「もしかして泳げないのか?」
エンギ「ああ…」
夢路「実は…俺もだ」
エンギ「そうだったのか。以外だな」
夢路「そうか?まあいや、浅いところで適当に遊ぶか?」
エンギ「ああ、そうだな」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:10:09.32 ID:UuoigmxT0
―磯
夢路「お、あそこの岩のところとか魚いるんじゃね!?」
エンギ「おい、夢路殿、慎重にすすまないと危n」
夢路「うわぁ!」スル、バッシャーン
エンギ「おい、大丈夫か夢路殿!ほら手につかまれ」
夢路「おお、悪いな」
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:11:47.75 ID:UuoigmxT0
夢路「痛ってー!足くじいたかも」
エンギ「無理をするな、右足が腫れているぞ」
夢路「ああ、どうやら捻挫したなこりゃ、体は擦り傷だらけだし」
エンギ「足場が悪いのにはしゃぐからだ、ちょっと私の首につかまれ」
夢路「え、ってうおお!」グイ
エンギ「とりあえず傷の手当てだけするぞ」(夢路をお姫様だっこ中)
夢路「うおおおすげぇ、ってか、こっちでも強いのか?」
エンギ「人間よりはな、まあ夢路殿が軽いのもあるが。」
エンギ「そろそろ着くぞ」
夢路「え、ああ」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:13:38.36 ID:UuoigmxT0
夢路「いてててしみるしみるしみる!」(傷口にマキ○ン塗ってます)
エンギ「我慢しろ!」
夢路「いててて!」
エンギ「終わったぞ。ったく無茶するからだ。まあ今日はもう皆が戻って来るまで待とう」
夢路「ん?ほかのやつらと遊ばなくていいのか?」
エンギ「私は泳げないし、夢路殿を一人で置いておくわけにもいかんだろうが!」
夢路「そうか…ありがとなエンギ」
エンギ「別にたいしたことはしてない」
エンギ「それに」
夢路「?」
エンギ「こうして夢路殿と過ごしている時間は楽しい」
夢路「エンギ…。ああ、俺もだ」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:19:39.28 ID:UuoigmxT0
―30分後
勇魚「今日は楽しかった!」
夢路「あれ? もう5時か」
勇魚「夢路そのすり傷どうしたの?」
エンギ「足場も考えずはしゃぎすぎた結果だ。擦り傷だけじゃなく捻挫もしているぞ」
勇魚「ホントだ、足首ちょっと腫れてる。じゃあエンギちゃんがここまで運んで手当てまでしてあげたんだ」
エンギ「あ、ああ。まあな」
勇魚「いい夫婦って感じだね!」
夢路・エンギ「なっ…///」
霧嶋「今日は遊んだな~」
勇魚父「皆そろったし、そろそろ帰るか!」
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:22:34.86 ID:UuoigmxT0
―勇魚の家
夢路「満足な休日だったな~(ん? 満足?)」
夢路「(そういえばメリーはかなり満足そうな顔で帰ったな。
こっちで後悔がないくらい楽しんだんだろう。最後にドーナツ食いまくったし)」
夢路「(エンギは帰ろうとしたときどうだったんだろう、満足だったのかな?)」
夢路「エンギ、お前こっちでやりたかったこととか、やらなくて後悔したこととかはあるか?
(そうか…多分これが夢へ帰れる条件だな)」
エンギ「…ああ、一つだけな。(そうか。そういうことか)」
夢路「ああ、そうか。」
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:23:43.01 ID:UuoigmxT0
エンギ「…今わかった。なぜ夢喰いは夢へ帰れて私は帰れなかったか」
夢路「ああ。」
エンギ「やりのこしたこと…か」
夢路「ああ、それをやれば帰れるはずだ」
エンギ「(そうか、この想いを伝えることが、夢へ帰るための条件か)」
エンギ「(たしかにパティお姉さまとすごした夢の世界へ帰りたいし、
いつかこの想いを夢路殿に伝えたいと思っていた)」
エンギ「(だが、それをすれば夢路殿とはもう……)」
夢路「まあ、ここまでわかればもうすぐ帰れるな(これはいいこと…なんだよな)」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:29:30.77 ID:UuoigmxT0
―翌日 学校
夢路「(エンギはどうしてるかな。)」
夢路「(やっぱ離れ離れになっちゃうのかな…)」
先生「じゃあ次、ここ藤原」
夢路「(できることなら離れなくない)」
先生「コラ!藤原!」
夢路「あっすいません!」
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:30:14.63 ID:UuoigmxT0
―放課後
勇魚「夢路、今日もやけにぼーっとしてたけどどうしたの?」
夢路「ああ、昨日もあんま寝てなくてな(エンギ…)」
勇魚「悩み事でもあるの?」
夢路「いや、大丈夫だよ」
勇魚「それならいいんだけれど…」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:32:34.34 ID:UuoigmxT0
―夜 勇魚の家
エンギ「夢路殿」
夢路「どうした?」
エンギ「次の土曜日、由衣と話し合ってくる」
エンギ「夢に帰ることや、やり残したことについて」
夢路「ああ、俺もそうするといいと思う」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:33:32.66 ID:UuoigmxT0
―土曜日 由衣の家
エンギ「由衣、私は…」
由衣「エンギのしたいようにする。それが大事だと思うよ」
エンギ「私のしたように…か。」
エンギ「明日私は夢路どのにこの想いを伝え、もとの世界へ帰る」
由衣もそれがいいと言った。つらい決断だが、きっとこれが正しい。
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:37:29.16 ID:UuoigmxT0
―夜
エンギ「夢路殿。明日はあなたと二人きりででかけたい
(きっと、この場所ですごすのは明日が最後だな)」
夢路「ああ。俺もいまそう思ってたところだ
(きっと、明日やり残したことをやって夢に帰るんだろうな)」
エンギ「もう寝よう。おやすみ(明日、夢路殿に告白しよう)」
夢路「ああ、おやすみエンギ(エンギを夢へ送り返す。それが俺の役目だ!)」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:43:08.23 ID:UuoigmxT0
―翌日
エンギ「おい、夢路殿。朝だぞ」
夢路「起きてるよ」
エンギ「そうか…」
夢路「どこで遊ぶ?」
エンギ「…あの公園がいい」
夢路「…そうだな」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:45:18.16 ID:UuoigmxT0
―公園
夢路「俺たちの出会いって結構衝撃的だったよな」
エンギ「ああ、あのときはすまなかった」
夢路「いや、いいんだよ。メリーだってエンギのことを攻撃したわけだしな」
夢路「そういえばあの後、
エンギの幻界でメリーと二人だけで話し合ってたけど、どんな話してたんだ?」
エンギ「……」
夢路「ゴメンいいたくないからメリーと二人きりになったんだもんな」
エンギ「いや…別にいいんだ…」
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:47:07.44 ID:UuoigmxT0
夢路「…」
エンギ「…」
夢路「こっちの世界は楽しいか」
エンギ「ああ」
夢路「そうか…よかった」
夢路「他にどこか行きたいとこあるか?」
エンギ「いや、ここでいい」
夢路「そうか…俺もそう思ってたところだ」
エンギ「……」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:50:41.66 ID:UuoigmxT0
夢路「海とか遊園地とかいろいろ行ったけど、どこが一番楽しかった?」
エンギ「順番を決めることはできないな。どれも楽しかった」
夢路「そうか。そりゃそうだよな」
エンギ「それに」
エンギ「今こうしているこの瞬間も、とても楽しいと思っている」
夢路「ああ、俺もだよ」
エンギ「夢路殿…ありがとう」
夢路「だから気にすんなって」
お互いに今日は遊びまくろうと思っていたが、
実際は遊びまくるというよりも、一日中二人きりで何気ない話をするだけだった。
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:55:33.97 ID:UuoigmxT0
―勇魚の家 夜
エンギ「夢路殿…(とうとうこの時がきたか)」
夢路「ん?」
エンギ「いまから、私はやり残したことをして、今日夢に帰る。」
夢路「……」
夢路「そうか、わかった…。それは俺の協力も必要か?」
エンギ「ああ…。今から言う私の言葉を聞いて、それに答えてくれ」
夢路「…わかった」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:56:47.10 ID:UuoigmxT0
エンギ「私はあなたのことが…夢路殿のことが」
エンギ「好きだ」
夢路「俺もだ。エンギ」
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 08:59:21.15 ID:UuoigmxT0
エンギ「……(よかった。でも、これで夢路殿とすごすのは今日が最後)」
夢路「……(これでよかったんだよな)」
夢路「エンギ…」
エンギ「夢路殿…」
夢路「今日だけは…一緒に寝てもいいか?」
エンギ「ああ」
エンギ「おやすみ夢路殿」
夢路「おやすみエンギ」
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 09:00:44.63 ID:UuoigmxT0
―エンギの幻界
夢路「エンギ、もう行くのか?」
由衣「エンギ…」
エンギ「いままでありがとう。由衣、夢路殿」
夢路「こっちこそありがとな。今まで楽しかったぜ」
由衣「わたしもだよ。エンギ」
エンギ「私もだ。今まで本当に楽しかった」
エンギ「さようなら。由衣。夢路殿。」
気づいたら俺は泣いていた。光凪さんもエンギも泣いていた。
みんな泣いていた。まあ夢の中くらい思いっきり泣いたっていいよな。
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 09:04:39.62 ID:UuoigmxT0
―翌朝 由衣の家
由衣「エンギ…今日はホントにいないや(あっちでも元気にくらしていけてるよね?)」
「由衣ー早くしないと学校遅れるわよー!」
由衣「はーい」
―勇魚の家
夢路「おはようエン…(そうか…もう行っちまったんだよな)」
勇魚「夢路ー朝ごはんできたよー!」
夢路「ああ、今いく」
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 09:09:51.83 ID:UuoigmxT0
―朝食後
勇魚「そっか。もう出て行っちゃったんだ」
夢路「ああ、誰も起こさないように静かにな」
夢路「ごちそうさま(エンギ…むこうでも元気にやっていけてるよな)」
勇魚「そっか…(お姉ちゃんができたみたいで、嬉しかったのにな)」
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 09:11:48.58 ID:UuoigmxT0
勇魚「そろそろ行こっか」
夢路「待ってくれグリッチョの占いだけでも。次は俺の星座だ」
テレビ「グリッチョ『今日は最高の日だ! ひたすら前に向かって突っ走れ!』」
夢路「突っ走れ…か」
勇魚「じゃあそろそろいくよー」
夢路「おお、今いくよ」
夢路「…エンギ…いつかきっと、夢でまたあえるよな」
夢路「…さてと…そろそろ行くか!」
おわり
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 09:14:06.71 ID:beWUMEghO
乙 89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/25(水) 09:16:34.27 ID:Z6Gt89FP0
乙
確かにSS少ないな
このスレをきっかけに増えたらいいな
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